<説教の要約>

西経堂伝道所牧師 西田恵一郎

 「データで証明されるキリスト」   

(イザヤ書46章3~4節、テサロニケの信徒への手紙 一 1章1~10節)

 

 テサロニケの教会はマケドニア州(現在のギリシアの一角)にパウロの第2回伝道旅行(A.D.49~52)中に生まれた教会で、この手紙は迫害を逃れて辿り着いたコリントで書かれたようです。執筆の目的はキリストへの信仰を守っていることへの感謝を表すと共に、キリストの再臨信仰の理解を巡って信者間に起こった問題を解決するためでした。3~7節の記述から、テモテによって報告されたテサロニケ教会の特徴がよく分ります。愛の働きが伴う信仰、苦難の中での忍耐、御言葉の受容と主に倣う信仰が見えてきます。信者たちは人々の模範になっており、その良い評判を通して、伝道の働きさえ進んでいたのです。その具体的な描写が9~10節で為されています。パウロを快く受け入れ、命懸けで彼を守ったこと。様々な誘惑を断ち切って、神に仕えたこと。主の再臨を待ち望んでいたこと。その様子はパウロをして「もう何も語る必要はありません」(8節)と言わしめたほどでした。彼らをそのようにして下さったのは「神が死者の中から復活させた方、来るべき怒りから私たちを救ってくださる御子イエス」(10節)でした。この方を知ることが、私たちがこの生れたばかりの教会から学ぶべきことなのです。