<説教の要約>

西経堂伝道所牧師 西田恵一郎

「最も大切なこと」

(ホセア書6章1~3節、コリントの信徒への手紙一15章1~11節)

 

 コリントの信徒の中に信仰の「よりどころ」(1節)であるべき福音を見失いつつある人たちが居ました。福音とは事実(イエス・キリストに起きた死と葬りと復活と現れの出来事)です。その中心は死と復活で、ここで特に注目しているのは復活です。しかし一部の人たちがイエスの復活を否定したり、的外れな質問をしていたのです。パウロが問題にしていたのは、死者の復活の可能性ではなく、キリストが死から復活したという事実です。大切なのは20節の「実際、キリストは死者の中から復活し、眠りについた人たちの初穂となられた」ということなのです。イエスが最初に復活され、そして「眠りに就いている人々」(18,19節)もやがて復活するのです。「眠りに就いている人々(死者)」の復活と、彼らとの再会はイエスの復活という事実に基づいているのです。従って、イエスを信じる者にとっては、復活や再会は不確実な希望ではなく、約束なのです。この約束が実現する時、「死が無力にされます」(26節)。大切なのは死や復活に関する理屈でなく、いかにして呪わしい死を無力化するかなのです。その方法はイエスの復活しかありません。イエスが復活し、その方を信じたので、私たちは罪の中におらず、何も無駄なことはないのです。故に「しっかり立って、動かされることなく、いつも主の業に励む」私たちとさせて頂けるのです。