<説教の要約> 

西経堂伝道所牧師 西田恵一郎

「主よ、あなたのお言葉どおりです」 

  (ダニエル書7章13~14節、ルカによる福音書2章22~35節)

           

 ヨセフとマリアも律法(法律・規律・戒律など)に忠実でありました(22,24節))。しかし、ルカが伝えようとしたのは彼らの敬虔さではなく、イエスが「神に選ばれた神の子である」ということで、イエス誕生物語全体(1~2章)がこれを目的としているのです。神殿でイエスを腕に、神を賛美したシメオンも「この方(イエス)こそメシアである」ことを告白したのです。彼は聖霊に満たされた人でした。聖霊は神の御霊・キリストの御霊とも言われるように神とイエスと同じ存在であること。また、聖霊を意味する言葉が「息」や「風」とも訳せることから、目に見えない存在であることを示しています。しかし、歴史上でただ一度だけ、目に見えない神が見える姿を取って現れました。それがイエス・キリストでした。本来見えない神を知らせるため、神は独り子を見える人間としてこの世に送られたのです。そして、神から離れた罪の代価である死を人の身代わりとなって十字架で負って下さいました。そのイエスのことを分るようにして下さるのが聖霊です。また、様々な神の業を実行するのが聖霊です。聖霊により救い主を見出したシメオンは救い主の育ての親となって困惑していたヨセフとマリアの助けとなりました。信仰生活とはシメオンのように助ける側に立ったり、ヨセフとマリアのように助けられる側に立ったりしながら歩むものです。それを導くのが聖霊です。聖霊に助けられながら生きる者と互いにさせて頂きましょう。