<説教の要約> 

西経堂伝道所牧師 西田恵一郎

「互いに愛し合う」

(創世記4章1〜8節、ヨハネの手紙一 3章11〜18節)

           

 「互いに愛し合う」(3章11節)関係において存在する父・子・御霊の神は、その交わりにアダムとエバを加えてくださいました。しかし二人はその交わりから離脱します。そこから人は人間関係において「互いに愛し合う」ことが出来なくなってしまうのです。その例として、創世記のカインとアベルの話が紹介されます。兄カインが弟アベルに怒りを持った時、神は「もしお前が正しいのなら、顔を上げられるはずではないか」とおっしゃいました。「正しい」とは「神と真っ直ぐ向き合う」と言う意味です。カインが真っ直ぐ神と向き合うことを神は望んでいたのです。キリスト者なのに他者を愛せない自分に気づいたなら、そんな自分を認め、そのまま神と向き合うこと。それを神は求めています。そんな私たちのために「イエスは、命を捨ててくださ(った)」(16節)のです。「そのことによって、私たちは愛を知りました」(16節)。「だから」と続き、「兄弟のために命を捨てるべき」と命じられます。そして、急に自分の富を友のために使うよう勧められるのです。命を使うことと富を使うことは、かけ離れた別次元の事柄ではありません。イエスは人の魂だけでなく、身体をも救われました(マタイ11章5節)。初代教会は教えや祈りと共に、物的必要も分かち合いました。これが真の互いに愛し合う関係なのです。これを可能にするのがイエスを復活させた神の力です。この力により互いに愛し合う者として頂きましょう。