<説教の要約>

西経堂伝道所牧師 西田恵一郎

「福音の真理がとどまるように」

(申命記10章17~19節、ガラテヤの信徒への手紙2章1~10節)

 

 ダマスコ途上での回心後、パウロはアラビアに行き、祈りの時を持ちます。そしてダマスコに戻り宣教を始めましたが、「3年後」(18節)ペトロに会うためにエルサレムに行きます。「その後14年たってから」(2章1節)再びエルサレムに上ります。第一回エルサレム会議です。目的は彼の語る福音がエルサレム教会のそれと同じかを確認するためです。エルサレム教会からのお墨付きを得ますが、私たちにとって重要なのはエルサレム教会とパウロが語った福音を同じように経験し、語っているかです。御子イエスの十字架の贖罪と復活によって永遠の命が与えられるという、この福音に寸分たりと付け足しても差し引いてもならないのです。今一つの成果はエルサレム教会が「右手(交わりの手)を差し出した」(9節)ことです。同じ信仰を土台とした交わりは必要です。また、パウロたちは異邦人へ、エルサレム教会は割礼のある者たちへ、という宣教の分担が決まったことです。伝道はひとりでやるのでなく、皆で行うものです。「置かれた所で咲く」(渡辺和子シスター)ことです。最後(10節)に「貧しい人たちのこと」を覚えることも確認されました。これも大切な教会の業です。常に福音の正統性を確認しながら、喜びと感謝をもって、教会生活・礼拝生活を大切にしたいものです。