<説教の要約> 

西経堂伝道所牧師 西田恵一郎

「本 物 と 偽 物」

(エレミヤ書29章8~9節、ヨハネの手紙一4章1~6節)

           

 メソジスト派の創始者であるジョン・ウェスレーは「キリスト者には戦いがある。様々な霊の世界に直面しなければならない。そのような霊の、あるものは神からのもの、あるものはサタンからのものである。これらの霊には真理を語るものもあるし、そうでないものもある。キリスト者は誰の声を聞き、心に留めるかを知ることが大切である」と言いました。「誰の声…」を「見分ける」(6節)のは神からの霊(真理の霊)であり、その霊は「イエス・キリストが肉となって来られたことを告白する霊」(2節)つまり受肉を告白する霊なのです。旧約聖書は神の独り子の受肉を預言し(イザヤ書9章5節他)、新約聖書は受肉の成就を証言しています(フィリピ2章6~8節他)。受肉の否定は聖書の否定であり、聖書が記す神の救いの計画の中心である受肉を否定するなら、救いそのものが無くなってしまうのです。しかし、肉体を取ってこの世に来てくださったイエスがメシアだと心で信じ、口で告白して救われた(ロマ書10章10節)者には「神からの霊(真理の霊)」が留まる。そして、この霊は「世より強い」故に、信じた者は世に勝つのです。人となったイエスは「弁護者」(2章1節)として、弱い私たちを執り成してくださいます。そして、その方の名によって神から遣わされた聖霊は「助け手」(ヨハネ14章26節)として、様々な霊の蠢くこの世において私たちを助け、力づけてくださいます。助けられながら、神に喜ばれる歩みを続けましょう。