<説教の要約>

 西経堂伝道所牧師 西田恵一郎 

「キリスト・イエスに属する者」

(エゼキエル書34章11~16節、ガラテヤの信徒への手紙5章16~26節)

 

 御霊による歩みから律法や諸霊の支配による歩みに逆戻りした者たちの生活は「互いにかみ合ったり、食い合ったり。互いに挑み合ったり、妬み合ったり」(15、26節)の生活でした。「互いに」の繰り返しが示すように不信仰の結果は人間関係の破綻に最も顕著に表れました。最初の人であるアダムとエバが罪に堕ちた後に陥ったのは責任転嫁の問題でした。神から離れたこと(=罪)によって失った個人の自由と相互の信頼を取り戻すには、神に立ち返り、死より復活した御子イエスの霊によって生きることです。この「霊によって歩む」とはキリストを主人として受け入れ、自分に依り頼むのでなく、キリストに依り頼みつつ生きるということです。そのためには、御言葉を聞き続けなければなりません。改革者ルターは、人は自分の力に絶望し、御言葉に聴き、信じ、神に呼び求め、愛の御霊を受ける。そして、御霊によって歩み、肉の欲を遂げずに、十字架につけ、キリストと共に十字架につけられた者として甦り、神の国の世嗣となると言っています。これを求めつつ、「キリストのものとなった(属する)者」   これが「キリスト者」の意味ですから   として、その歩みに徹する者とされたいものです。